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AWS SAAに698点で落ちて、14日後に743点で合格した話|変えたのは教材だけ

「AWS SAAに落ちた」——今このページを開いている人の多くは、たぶん結果画面を見た直後だと思います。私もそうでした。

私のスコアは698点。合格ラインは720点なので、22点足りませんでした。そしてその14日後、743点で合格しました。変えたのは、教材だけです。

合格体験記はいくらでもあります。でも「落ちた側」の記録は、あまり見かけません。だからこの記事では、不合格と合格、両方のスコアレポートを実物で公開して、その14日間に何が起きたのかを正直に書きます。あとで自分のデータを見返して分かった「自分の思っていた勝因が、実は間違っていた」という話も含めて。

1. 私は698点で落ちました。合格ラインまで22点

2025年2月26日。1回目のSAA-C03は、698点で不合格でした。

AWS SAA-C03の不合格通知。受験者スコア698、結果は不合格
1回目は698点で不合格(合格ラインは720点)。通知には「14 日後から再受験できます」と書かれている

SAA-C03のスコアは100〜1,000点のスケールで、合格に必要なのは最低720点。22点差です。

この「22点」という数字が、当時の私にはいちばん厄介でした。100点足りないなら諦めもつきます。でも22点だと、何が悪かったのかが分からない。全然ダメだったのか、それとも惜しかったのか。手応えとしては「半分くらいは自信を持って答えられた」程度で、自己評価と結果の距離感がつかめませんでした。

学習期間は数ヶ月、1日2時間ほどを積み上げていました。決してサボっていたわけではありません。それでも22点届かなかった。

なお、勉強時間の正確な記録は残していません。この記事でスコアと日付を1点単位・1日単位で書けるのは、私が几帳面だからではなく、AWSがそう記録してくれているからです。覚えていないことは、覚えていないと書きます。

2. 1回目の分野別:出題の76%が「改善が必要」だった

AWSの試験結果には、分野別のフィードバックが付いてきます。合否ではなく、「コンピテンシーを満たしている」か「改善が必要」かの2段階です。1回目の私は、こうでした。

1回目の分野別評価。第3分野のみコンピテンシーを満たしている、他3分野は改善が必要
1回目の分野別。及第点は第3分野 高性能(24%)だけだった
  • 第1分野 セキュアなアーキテクチャの設計(出題比率 30%)… 改善が必要
  • 第2分野 弾力性に優れたアーキテクチャの設計(26%)… 改善が必要
  • 第3分野 高性能アーキテクチャの設計(24%)… コンピテンシーを満たしている
  • 第4分野 コストを最適化したアーキテクチャの設計(20%)… 改善が必要

4分野のうち、及第点をもらえたのは高性能アーキテクチャの1つだけ。残り3つは全部「改善が必要」でした。

出題比率で足すと、30 + 26 + 20 = 76%試験の4分の3以上を占める範囲で「合格者に期待される知識が備わっていない」と判定されながら、結果は22点差だった、ということです。

ここに、私の敗因が全部出ていました。特定の分野が壊滅していたのではなく、弱点が広く薄く散らばっていた。だから大崩れもしないかわりに、どこでも点を取りこぼして、22点分が積み上がった。

ひとつ正直に添えておきます。このスコアレポートには、AWS自身による但し書きが付いています。「セクションレベルの結果は、試験の合計スコアよりも信頼性が低く、今後のテスト成績の指針となるものではないため、受験者は注意する必要があります」。分野別評価は傾向を示すものであって、精密な診断書ではありません。これから書くことも、その前提で読んでください。

3. 不合格通知に「14日後から再受験できます」と書いてあった

落ちた直後にいちばん知りたかったのは、勉強法ではありませんでした。「次はいつ受けられるのか」です。

答えは、不合格通知そのものに書いてありました。

14 日後から再受験できます。試験準備向けリソースについて、AWS Certification ウェブサイトを確認することもできます。

1枚目の画像をもう一度見てください。この一文が、通知の本文に入っています。落ちた瞬間に、次の日程は決まっているようなものでした。

私はこの14日を、そのまま受け取ることにしました。2月26日に落ちて、3月12日に受験。ちょうど14日後、再受験できるようになった最短の日です。

なぜ間を置かなかったのか。理由は単純で、忘れないうちに受けたかったからです。数ヶ月かけて積んだ知識は、2ヶ月空ければ確実に目減りします。22点差ということは、あと少しの上積みで届く可能性が高い。だったら、知識が熱いうちに、最短で叩き直して受け直すのが合理的だと考えました。

4. 14日で変えたのは、教材だけ

2週間しかありません。この期間で新しい範囲を広げるのは無理です。だからやり方は変えず、教材だけを変えました

1回目までの主軸は、Udemyでした。

  • Udemy:「【SAA-C03版】これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト試験突破講座」… サービスの全体像をインプットする土台に。(教材リンクは準備中)
  • Udemy:「【SAA-C03版】AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)」… 本番形式で実力を測り、弱点を洗い出す。(教材リンクは準備中)

講義形式で全体像を入れるには、これが良かった。オンプレ出身でAWSの土地勘がゼロだった私に、地図をくれたのはUdemyです。

ただ、22点差で落ちた私に足りなかったのは「地図」ではありませんでした。地図はもう頭に入っている。足りなかったのは、選択肢を前にして正解を引き当てる回数——つまり演習量でした。

そこで2回目に向けて、Ping-tに主軸を移しました。

  • Ping-t(https://mondai.ping-t.com/g… 隙間時間にひたすら反復演習。間違えた問題を潰すのに重宝しました。

Ping-tを選んだのは、間違えた問題だけを繰り返し出し直せるからです。14日間、通勤時間も昼休みも、ひたすら間違い直しに使いました。新しいことは何も足していません。取りこぼしを拾い直しただけです。

5. 743点で合格。ただし最大配点の分野は「改善が必要」のままだった

2025年3月12日、743点で合格しました。698点から、14日間で45点の上積みです。

AWS SAA-C03の合格通知。受験者スコア743、結果は合格
14日後の再受験は743点で合格

ここまでなら、よくあるリベンジ成功談です。問題は、分野別の内訳のほうでした。

2回目の分野別評価。第1分野のみ改善が必要、他3分野はコンピテンシーを満たしている
2回目の分野別。最大配点30%の第1分野 セキュアは「改善が必要」のまま
分野(出題比率) 1回目(698点・不合格) 2回目(743点・合格)
第1分野 セキュア(30%) 改善が必要 改善が必要のまま
第2分野 弾力性(26%) 改善が必要 満たしている
第3分野 高性能(24%) 満たしている 満たしている
第4分野 コスト最適化(20%) 改善が必要 満たしている

2つの画像を並べて見ると、文字を読まなくても分かります。1回目はオレンジが左(改善が必要)に3つ。2回目は右(満たしている)に3つ。そして左上に、1つだけ取り残されている。

それが第1分野「セキュアなアーキテクチャの設計」——出題比率30%、この試験で最大の配点を持つ分野です。

私は、試験の30%を占める最大の分野を「改善が必要」のまま、合格しました。

6. データを見返して分かった、本当の勝因

正直に告白します。私はずっと、自分の勝因を勘違いしていました。

この記事を書くために1年ぶりにスコアレポートを引っ張り出すまで、私は「2回目は弱点分野を狙い撃ちして潰したから受かった」と思っていました。人にもそう説明していたと思います。

でも、データはそう言っていません。いちばん大きな弱点だったセキュア(30%)は、最後まで潰せていない。私が実際に埋めたのは、弾力性(26%)とコスト最適化(20%)の2つでした。

つまり、14日間で私がやったのは狙い撃ちではなく、Ping-tで間違い直しを反復したことによる、取りこぼしの面的な回収だったわけです。弱点が広く薄く散らばっていたからこそ、演習量を上げるだけで、拾える範囲から自動的に拾えていった。いちばん硬い岩には、手をつけないまま。

ここから引き出せる結論は、ひとつです。

SAAは、全分野を仕上げなくても受かる。22点差で落ちたなら、足りないのは深さではなく、演習量かもしれない。

落ちた直後の人は、たいてい「一番弱い分野を根本からやり直さなきゃ」と考えます。私もそう思っていました。でも私の実データは、最大の弱点を残したままでも合格ラインは越えられることを示しています。試験は合計スコアで決まるからです。

もちろん、これは22点差で落ちた人の話です。100点以上足りないなら、話はまったく別になります。実際、私はこの1年後にSOA(CloudOps)を111点差で落としています。同じ「落ちた」でも、22点差と111点差では処方箋が違う——そのことは、身をもって知りました。

ちなみに、この2つの分野別レポートは見た目がほとんど同じです。「満たしている」がたった1つだけ。それなのに点差は22と111に割れました。この話はAWS資格の難易度を実スコアで比較した記事に詳しく書いています(CLF 740/SAA 698→743/DVA 752/SOA 609の全記録)。

7. 【本音①】実務でかなり役立った:「会話」と「図」が分かるようになった

ここからは、合格した後の話です。SAAを取って一番効いたのは「手を動かすスキル」ではありませんでした。会話についていけるようになったことです。

転職してすぐの頃、打ち合わせではAWSの用語が飛び交っていて、最初は何を話しているのか半分も分かりませんでした。VPC、IAMロール、ロードバランサー、Auto Scaling……一つひとつが曖昧なまま会議が進んでいく。あの居心地の悪さは、今でも覚えています。(そもそも私がオンプレからクラウドへ転職して、働き方がどう変わったかは別の記事に詳しくまとめました。)

SAAの勉強でサービスの全体像が頭に入ると、景色が変わりました。打ち合わせで飛び交う用語の意味が分かり、議論についていける。そして、プロジェクトの構成図(アーキテクチャ図)を見て、「何がどう繋がっているか」を自分で読み解けるようになった。

地味ですが、これはものすごく大きい。クラウドの現場に入る人にとって、SAAは「共通言語」と「全体像を読む力」をくれる——ここが、私が実感した一番の価値です。

8. 【本音②】でも、取得=即戦力ではなかった:机上と現場のギャップ

一方で、はっきり言っておきたいことがあります。SAAを取っただけでは、現場ですぐ通用したわけではありません。

資格が教えてくれるのは「何ができるか」「どのサービスを使うべきか」という知識です。でも実務で問われるのは、「実際にどう設定し、どう運用するか」。ここには、資格の勉強だけでは埋まらないギャップがありました。

サービスの役割は理解していても、いざ本番環境で設定し、運用に乗せようとすると、別物の難しさにぶつかります(このあたりの「実務で詰まった壁」はオンプレ出身がAWSをキャッチアップした記事に具体的に書きました)。机上の知識と、現場の設定・運用は、地続きのようでいて別のスキルだったのです。

ついでに言えば、最大配点の分野を「改善が必要」のまま合格した私が、その後セキュリティ周りで苦労しなかったかというと、そんなことはありません。試験に受かることと、できるようになることは別物です。スコアレポートは、そのことも正直に記録していました。

9. これから受ける人・落ちてしまった人へ

私の結論は2つです。

これから受ける人へ。SAAは「地図と共通言語」を手に入れるために取る価値が大きい。地図がないまま現場に放り込まれるより、地図を持って入るほうが圧倒的に迷わない。オンプレ出身でこれからクラウドに行くなら、まず取っておくべきです。ただし、現場で歩く力は取った後に手を動かして別途身につける必要があります。

そして、落ちてしまった人へ。まずスコアレポートを開いて、合格ラインとの差が何点なのかを見てください。そこが分岐点です。

  • 20点前後の差なら… 知識が熱いうちに、14日後の最短日で受け直す価値があります。足りないのは深さではなく演習量かもしれません。私は教材を演習中心に変えただけで45点動きました。
  • 100点以上の差なら… 同じやり方の反復では届きません。私がSOAで111点差の不合格をくらった時が、まさにそれでした。

そして、全分野を完璧にしてから受け直そうとしないでください。私は最大配点30%の分野を「改善が必要」のまま合格しています。試験は合計点で決まります。取れるところから取り切るほうが、合格には早い。

落ちた日の自分に何か言えるなら、たぶんこう言います。「22点差なら、それは実力不足じゃなくて演習不足だ。2週間後にもう一回行ってこい」と。

※SAAに合格した私が、次は上位資格のSAP(プロフェッショナル)に挑戦している記録はこちらにまとめています。

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